看護師として重症心身障害児(者)施設で働く際、心に留めておくべきことがいくつかあります。

まず、重症心身障害児(者)一人ひとりの個性や好み、生活リズムを理解することが大切です。

重症心身障害児(者)の場合、自分の意思を十分に伝えることが難しいため、小さな変化に気づいて対応することが求められます。

また、家族とのコミュニケーションも看護師の重要な役割です。

家族は長い間、重症心身障害児(者)と共に生活してきた経験を持っており、その知識は看護師にとって貴重な情報となります。

家族の話をよく聞いて理解し、協力してケアにあたることが必要でしょう。

心身の状態が不安定になりやすいことから、安心できる環境作りも欠かせません。

快適な温度や照明はもちろん、安心感を与えられるような声かけや態度が大事です。

特に痛みや不快感を伝えることが難しい方が多いため、予防的な痛み管理や快適な姿勢保持にも気を配ります。

さらに、重症心身障害児(者)施設での仕事は、精神的にも肉体的にも大きな負担が伴うことも珍しくありません。

だからこそ、自分自身のケアも怠らないことが大切です。

十分な休息を取る、ストレスを適切に管理する、同僚とコミュニケーションをとるなど自分を大切にすることが、長期間にわたる質の高いケアの提供に不可欠となります。

心身障害児(者)施設で働く看護師は、専門的な知識や技術はもちろん、利用者やその家族と心を通わせる優しさと忍耐力が大事です。

こうした心得を念頭に置きながら、一人ひとりに合った最適なケアを提供していきましょう。